
藤棚に蕾が膨らんでくると、その芽をチェックしながら歩き回る人がいます。

必ずいるとは限りませんし、むしろ見つからないのが普通なのですが、うまくいけば産卵に来るトラフシジミを目にする事ができます。

藤棚の上だとみんな見上げる位置の写真になります。

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前回の記事ではクルマのボディに止まっていました。このチョウは選り好みせずあちこちに止まって、カメラ持ちは意外性に驚かされる場面も多い。地表はもちろん枯葉枯枝、生きている葉や花にも来るし人工の構造物も意に介さぬようです。

飛び廻ってはあちこち着地し、何処か・何か面白い場所はないかと探索しているとも言える。必要は発明の母なんて言葉がありますが、ダーウィンは進化論である環境に新たに適応した種が生き残る=新しい種に進化すると述べていますが、こうやって気まぐれの様に寄り道しているトラフシジミも、将来は一歩進んだチョウになるのかも知れません。

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こちらは開花間近のフジの花に来たところ。このあと葉の方に移動して産卵をしていた、模様がはっきり出ている春型のトラフシジミでした。

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シジミチョウ科 で
ミドリシジミ亜科★
トラフシジミ属
となっています。春先だけに現れる生態を持っていたら、ゼフの一員に数えられていた可能性もある(訳ないか)。

トラフシジミの画像は色の薄い部分が今回の様に薄いベージュではなく、白っぽいものが多いです。

白っぽいのは春出てきますね。

補足:ミドリシジミはこんな感じでした

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「トラフがいたよ」と声を上げます。たまたま私の近くだったので訊いてみます。
「トラフシジミですか?」
「いや、トラフコメツキ、こんな小さな虫です」と指先で示してくれます。
少々がっかりした私でした。その人たちのグーループは小さな生き物を観察するのが趣味のようで、楽しみを探そうと思ったら色々なところにその対象が潜んでいることを感じさせられました。因みにトラフコメツキは早春の虫らしく、仲間に知らせたくなる気持ちは良く分ります。

全く別の日、4月半ばに別のところで、例によって一人で林の中の径を探索していたところに梢の方から降りてきた、今度は私の守備範囲?のトラフシジミです。少し後翅の表側(青)が覗いています。蛹で越冬するせいか春出て来た個体の翅もきれいで、まだ生活感を感じさせません。

夏型は全体的に黄土色っぽくなりますね。